インシュアテックと保険法 新技術で加速する保険業の革新と法の課題

編著者 吉澤 卓哉(京都産業大学教授)
出版社 保険毎日新聞社
発行日 2020年8月15日
体裁・価格 本体3000円/税込3300円/送料495円(税込)/A5判/208ページ
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 インシュアテックは、フィンテック(FinTech)の保険版であり、最新の情報伝達技術(ICT)を用いて保険業の革新を図る取組みまたはそうした技術を指す。
 最新デジタル技術の活用によって、保険業務の効率化等を促進し、これまでにない保険形態やサービスによる新たな保険商品の提供を可能にさせ、また、保険契約者に対しては保険内容の多様化に伴って満足度や利便性を高めるといった効果が期待される。インシュアテックが既存の保険業に大転換をもたらす可能性があることは間違いない。
 本書は、初めに、我が国における現段階でのインシュアテックの進展状況を概括的に示し(第1章)、これを踏まえて、インシュアテックが現行の保険法や保険業法に与える影響のいくつか(P2P 保険、インデックス保険の「保険該当性」や情報の「非対称性」)に焦点を当てて分析・検討を進め、現制度の中での該当性や問題点について詳述する(第2章〜第4 章)。最後に、インシュアテックが保険法学全体にどのような影響を与えるかについて、従来、保険制度が基礎としてきた「信頼」を考察の手掛かりとして取り上げ、@保険者の保険契約者に対する「信頼」とA保険契約者の保険者に対する「信頼」の両側面から、インシュアテックによってそれぞれどのように変容しようとしているかを概観し、そのうえで、保険法学の今後の方向性を展望する(第5章)。
 インシュアテックの進展によってどのような法的問題点が出現するか、そして、そうした法的問題に対していかに対処すべきか、保険界にとって前向きな取組みが喫緊の課題となっているなか、本書はインシュアテック対応の一助となることを目指している。


◎本書の主な内容
第1章 インシュアテックの進展
第2章 「 保険」概念に対する挑戦―P2P 保険の「保険」該当性―
第3章  損害保険における損害てん補原則の再検討―インデックス保険の「保険」該当性―
第4章  保険会社による情報の大量収集―「逆転した情報の非対称性」― 第5章  保険制度における「信頼」の変容 ―これからの保険法学―